本文 №7   意訳文 (茶色文字下解説参照)  読み下し文
 
札は、毛揃い、合い毛づき間違いのないよう立て、御年貢は口米とも、赤玉青砕けなどがないようによくよく調べて、米見、升取り(こめみ、ますどり)をして、名主(庄屋)立会い、縄、俵には落ち度のないように留意して御領主の蔵に納めて津出(領地から送り出すこと)すること、とくに、未進(未納)がないように心がけるべきである。
なおまた、御巡見
 
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場立て札、けぞろい(毛揃)、あいげつけ(相毛付)相違なく、御年貢、くちまい(口米)共、赤玉、青砕け、荒などなきよう吟味をとげ、こめみますとり(米見升取)、名主立会い、縄、俵、念入り御蔵納め、津出し場の事、
別して、みしん(未進)これなきよう心がけるべきものなり。
はたまた(将又)、御巡見
 用語解説
毛揃い-けぞろい→毛見の方法の一つで上田、中田、下田の区別なく年貢米の額を決めること。

合い毛づき→「毛つけ」は年貢取り米(税率)を定めるために田畑作毛の出来具合を定めること。※「合」の意味は「合わせて」でよいであろうか。

口米→
田畑の年貢高に応じて課される米納の付加税
赤玉青砕け→赤玉・青砕け」に該当する言葉は見当たらない。おそらく、未成熟の青米や砕けた米の意味であろう。

荒-あら→
米に混じる籾殻や籾など。

米見-こめみ→
米の良しあしを見分ける。「升取り」は升で量ること。

津出-つだし→領主の地内から外に物資を運び出すこと。

未進→年貢などを日限までに納入しないこと