恐れながら書付をもって御注進申し上げ候

 去る、24日夜亥の刻(10時頃)大地震につき当村端郷、大野と申す所、田地長さ10丁余候処、通り幅3、4尺(1〜1.2m)も割れ目相立て、それより同所百姓居屋敷き内へ相かかり13軒ほど住居難し、追々家作所払い候ほか御座なく候、当惑至極に存じ奉り候、
 右の外、当村地の内右同様、割れ目相立ち場所により、3、4尺程も高低等も出来、手入れ仕り候も用水保ち難く躰体(ていたい)に相見え申し候につき、この段、恐れながら書付をもって御注進申し奉り候。以上

 未三月晦日
             刈羽郡石黒村
               百姓代 助九郎
               組頭 卯左衛門
               庄屋 重左衛門


 御代官所

右御注進申しあげ候に付、奥印仕り差し上げ申し候、
                   以上
               大肝煎 山田禎助

          (読解文責−大橋寿一郎)