修学旅行の思い出
 大正11年。地蔵峠を越えて柏崎まで行く。浜辺の「天屋旅館」に泊まる。当時、石黒には電燈がなく、旅行先で初めて電燈を見たが驚嘆の至り。
 一泊して鯨波駅より高田に行き、「みどり屋」という旅館で一泊した。帰りは、浦川原より徒歩で石黒に帰る。自動車を見かけた記憶はない。
 浦川原で一人の生徒が病気になる。当時の校長先生は阿部仲藏先生、担任の先生は今井三郎先生。先生方はさぞかし苦労されたと思う。
 旅行の服装は着物にわらじ、風呂敷、昼飯は海苔なしのおにぎり。
(※文作者記名なし)
立100周年記念誌「数々の思い出」より
※担任の先生の名前は正しくは「今井武三郎」→給与受領書