ヒメアカタテハ
暮らしとの関わり
 石黒では8月下旬〜10月にかけて多く見られる。石黒で普通に見られる秋のチョウでは最も美しいと筆者には思われる。翅表はもちろんであるが、翅裏の細かな紋様もなかなか味わい深いというか興味深いというか、とにかく魅力的だ。→写真
 また、地面近くの一定の場所を飛び回ることが多く間近に観察できる。
 石黒ではヒメジョンノコンギクの花での吸蜜がよく見られる。また、ソバの花を好むらしく昨年、板畑の嶽のソバ畑で群れている様を見た。
 アカタテハは石黒でも成虫で越冬するが、ヒメアカタテハは石黒では越冬できないだろう。だが、柏崎市街地ではどうであろうか。図鑑などでは越冬地は関東以西とあるが、温暖化の影響もあり、地元の研究者の中には柏崎市街地周辺でも越冬はあり得るとしている様だ。
 ところで、ヒメアカタテハは日本全国で見られるのみならず、世界的にも最も分布の広いチョウの一種であるといわれている。

写真2007.9.5下石黒

             翅裏の様子

写真 2007.9.6 下石黒

          農道の脇の草むらで

 写真 2018.9.15 新田畑
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               吸密中

写真2008.10.31 柏崎市街地地-長浜町

      雄(手前と思われるが?)と雌

写真 2022.8.27 新田畑 
手前の個体が追いかけていた。2日目に撮影できた

アカタテハとヒメアカタテハの翅の比較
アカタテハ ヒメアカタテハ
撮影日2005.11.12 撮影日2007.9.5

※ビデオ資料-ヒメアカタテハ
※ビデオ資料-冬の陽だまりの花で吸蜜するヒメアカタテハ

解 説
タテハチョウ科
 日本全国に分布するが主に関東以南の暖かい地方に住み着いている。
 そこから第2、第3の発生地、をつくりながら寒い地方まで移動する。
 越冬の形態はきまっていないが、新潟県で暖冬の年に成虫での越冬が確認されている。
 はねの開張は55mm内外。幼虫の食草はヨモギハハコグサなどのキク科植物およびカラムシ、エゾイラクサなどのイラクサ科。ゼニアオイ(アオイ科)、ダイズ(マメ科)などで蝶の仲間では珍しく雑食性である。
 アカタテハとは、やや小型であることと後翅表面の橙(だいだい)色の斑紋(はんもん)は中央にまで広がっていることで区別できる。
(右写真)
 名前の由来は小型のアカタテハの意味。





     真正面から見た姿
 写真 2018.9.15 新田畑


       吸蜜する様子
写真2006.10.17上石黒


          体の部分


写真 2018.9.15作成


     上から見た頭部
写真 2018.9.15作成