えんま市


えんま市の賑い
 「えんま市」は、毎年6月15日を中心に3日間、東本町のえんま堂の縁日に開催されます。
 えんま堂には、運慶 の作と いわれる「えんま大王」が祀られ、その異様さが信仰を支えています。
 祭は、近郊近在はもとより、遠く県内外からも繰り出す人で町中が賑わいます。この祭は、300年余りの伝統を持つこの地方最大の年中行事で、「えんま市」は、露店商が多く出ることで日本三大祭の一つとされ、「高市番付け」には、大関格で格付けされています。



えんま堂
 このえんま市の起源は、馬市といわれています。伝えられるところによると柏崎納屋町西端新地で開かれていた馬市が、 寛文年間(1661年〜1672年) に下町端へ移り、寛政年間(1789年〜1800年)には「えんま堂」境内へ移転し、馬市が廃れるとともに、天保年間(1830年〜1843年)には「えんま堂の祭礼」として香具師や商人が集まるようになり、賑わいを増したといわれています。


大正初期のえんま市の賑い
 戦前のえんま市は、ろくろ首などの好色見世物や曲芸団などが人気の中心でした。戦後は、露店商が殆どで、毎年500店ほどの露店で賑わいます。
 特に近年は、食べ物屋の露店商が多く、金魚市、植木市なども増えて、えんま市の人気は今も昔も変わりなく、 盛況を見せています。



えんま堂の内部
 柏崎の方言に「いちやぽん」いう言葉があります。これはえんま市が終わったことを示す言葉で、この市が「来年も開かれることが待たれ、終わってしまった寂しさ」がわかると思います。この祭りが如何に住民の中に深く関わっているかが、この言葉で十分に理解できます。

                       リンク→ HP 柏崎の情報「陽だまり」 より