民具補説
アゼシメ板とアゼシメ杵
A アゼシメ板 上図のような重量のものは大型の方である。大型のものは持ち上げるには力が要るが、打ち下ろすときには自らの重さが働き効率的である。とはいえ、現代では25sのアゼシメは重くてなかなか使えないであろう。
B・D 畔たたき杵は築いた畔の内側と田面(たづら)の接点の部分(赤い矢印)を充分に叩き土をしめて水漏れしないようにするときに使用する。この部分が水持ちをよくするためには最も肝心な場所である。
C あらかじめ、畔の天端を水平にするためには30pほどの杭を150pほどおきに打って置く。そして羽目板(幅30−長さ180p)ほどの板に金尺で垂直の線を引いておいて、線の端に釘をうって細い苧縄の先に石を結んだもの(上図)を用意する。その板を2本の杭の頭にに載せて石の重りをつけた糸が垂直線と一致するように杭を調節する。全部の杭に渡って調節が終わった後、杭の頭からの長さを測りながら盛り土を平らにする。それが終わると杭を抜き取り畔にムシロを敷いてアゼシメ板で叩いてしめる。
作図、解説 田辺雄司(居谷)
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