下石黒・寄合集落あたりから深い渓谷をなす石黒川
 
 子どもの頃、数人の仲間と釣り竿をもって下石黒~寄合集落までの川をよく歩いた。
 石黒川は小岩峠を同じく分水嶺とする鵜川とは異なり河床が泥質であるため水は夏の一時期を除き濁っていることが多かった。時には泥に足を取られて漸く歩くという場所もあったことを憶えている。70年を過ぎた今も、その時のふるさと石黒川のせせらぎと川の香り(匂い)がはっきりと蘇る。
 ちなみに、大人になってからであるが、鵜川の支流である清水谷の渓谷を歩いてみたことがあるが故郷石黒川とは雰囲気が異なることに驚いた。
 (2019.7.12-大橋寿一郎)