「ションガイヤ」の文句(歌詞)について

「ションガイヤ」は、石黒のみならず近在の村々にも昔から伝わっていた盆踊り歌である。特に、石黒地区と境界で接する当時の東頸城郡の嶺,松代及びその周辺の村々では広く「ションガイヤ」が踊られて来たようだ。。
 下の資料は、大島村の岡にお住まいであった中村三郎さんの大著「保倉の言葉」の中に載っていた「ションガイヤ」の全文である。
 石黒に伝わるものと、筋はほぼ同様であるが石黒には文句が終わりまで書かれた資料は見当たらない。文句は終盤の途中、「刀を研ぎに出した侍に刃がこぼれた訳を問いただす」辺りで音頭取りが交代して最初に戻って繰り返すことが慣例であった。もともと盆歌は音頭取りにより口伝で唄い継がれてきたものであり、文句は若干異なり、文句が最終章まで伝わらないということがおこるのであろう。。
 ちなみに、著者中村三郎氏の前書きにも「所々に忘れた箇所があり、そこを自作の句で埋め・・・」との文が添えられているのでご承知置き願いたい。

※中村三郎さんの著書には、本書の外に、「山は残った」「川ヨ涸れるな」があり、心を打つ手書きの絵と説明文が、民俗関係の出版物でも多く引用されている。

 
(文責 編集会 大橋寿一郎)     
 
 
 
 
 
 
 
 中村三郎著 「保倉の言葉」より転載