ツクバネ | |
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暮らしとの関わり 石黒では、中学生の頃に地蔵峠あたりで出会った記憶はあるのだが場所は定かではない。その後は、出会ったことはない。 本サイトを制作するために石黒の動植物を調べ始めてから10年にもなるのに、未だ出会えないとは石黒では、よほど稀な樹木なのであろう。現在では、絶滅危惧種に指定されている県もあるようであるが、石黒には未だ分布しているものと信じ出会いを待っている。 中学生時代に出会った時には、細い尾根道で所々に見られた。その果実が気に入り、小さな一株を掘り起こして家に持ち帰って屋敷続きのブナ林に移植したことがあったが活着しなかった。もちろん、その時には半寄生植物であることなど知らなかった。 本ページの写真は、北条で撮ったものである。 昨日(2013.6.26)北条の菩提寺を訪れた帰りに北条城址に10年ぶりに上った。あいにく途中で雨となり空は厚い雲でおおわれ、真昼にもかかわらず林の中は夕暮れ時の明るさで、道端の植物も目を近づけないと見分けられないほどであった。そんな中で、すぐさま目についたのがツクバネであった。 菩提寺には、庫裏の解体作業のビデオ撮影に行ったのだが、ついでに我が家の墓に参って来たので、ツクバネとの出会いも先祖のお導きかと有難く思っている。 この数日、陰鬱な天気が続いたが、今日(2016.10.11)は朝から青空が広がった。久しぶりに野鳥研究者のH氏に同道して石川峠を訪れた。頂上の開道の碑の近くで昼食をとっているとアトリの大群が前方100mほどの視界を何度も横切った。遠くカムチャッカ半島あたりから渡ってきたばかりの群れであろうか。それにしても、長いものでは片道1万キロに達する渡りを行う鳥もあるという。実に驚くべき能力である。 帰り道に、3年ぶりにツクバネの木に出会った。北条城址への道で出会った時より果実は成熟していた。きょうは、樹皮を観察したが、基部は皮片がまくれ立ち荒々しい感じであり中部も、ごつごつした感じであることを知った。(※WEB上で見たツクバネの幹は滑らかなものがあるので環境によるものであるかもしれない。観察を続けたい) ところで、果実の先端についた4枚の成長した苞は、種子散布時に風の力を利用して遠くに飛ばす役目であろうが、1mほど低木では、その能力が発揮できるものであろうか。 だが、思い出してみるに私の見たツクバネはいずれも急斜面に生えていた。冬になっても果実を持ちこたえているツクバネは、冬の強風を待って、機を逃さずに竹とんぼのように飛び立つのかもしれない。 〔写真2013.9.26 北条〕 果実期 ![]() 実のつき方 ![]() 葉のつき方 ![]() 果実期 ![]() 写真2016.10.11石川峠 ![]() |
解 説 ビャクダン科 本州、四国、九州北部に分布する落葉低木。根は他の木に寄生する半寄生植物。雌雄異株。 幹は直立し高さ1〜2.5mほど。盛んに分枝して葉を多くつける。 葉は、対生し葉柄は無いといってよいほど。形は狭卵形で先は長く尖り、基部はくさび形。全縁で緑色、長さ2〜8pほど。 花期は、5〜6月。雄花は枝先きに散房状につく。花は、径4mmほど。花弁はなく、ガク片と雄しべが各4個。雄しべは4個で短い。 雌花は枝先に1個だけつき、すでに子房の先端に細長い葉状の小苞が4個見られる。 果実は、楕円形で長さは7〜 mm。先端には大きく成長した葉4個の包がある。 名前の由来は羽子板でつく羽根に似ることによる。 ※しかし、羽根つき遊びは、古代よりこの実を手でついて遊んだことが始まりと伝えられることから、ツクバネの方が、羽子板遊びの由来とも言えよう。 幹の基部 ![]() 幹のようす ![]() 果実 |