サワフタギ | |
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暮らしとの関わり サワフタギは、石黒では希に見かける木の一つである。5月〜6月に開花するが、花が小さく、固まって咲き長い雄しべだけが目立つため、梅花に似た花冠の形を知っている人は少ないだろう。 また、筆者の見る限り、石黒で見かけるものは花期後、害虫-シロシタホタルガに葉をすっかり食べられたものが多いようだ。とくに丈の低い木が被害を受けやすいようだ。 筆者の観察ではサワフタギは川沢沿いなどの湿地によく見受けられる。 石黒では、寄合地区でよく見かける。開花時、遠目では花が小さく、もやもやした白い塊に見えて冴えないが、近づいて一つ一つの花を見ると梅花に似ていて気品がある。 ところで、筆者は未だ、その名のように沢をふさぐほどのサワフタギは見たことはない。ただ斜面に生えていて横に水平に枝を伸ばしてそれらしい様子はしばしば見かける。 →参考画像−沢の上を覆うように見えるサワフタギの花 この木の花期には石黒ではケナシヤブデマリ、ミズキ、ヤマボウシ、ガマズミ、ハクウンボク等々の多くの白い花が開花し余り関心を持たれないように思われる。 それに比べ、コバルト色の秋の果実は実に美しい。だが、私は見た石黒のサワフタギの実はいずれもまばらにしかついていなかった。 それにしても、サワフタギの方言名も聞いたこともないし子どもの頃から見た記憶もない。これだけ美しい色をした果実に出会えば野山があそび場であった子どもの頃の記憶に残っているはずである。 おそらく、この実が記憶になのは、道端などでは稀にしか見られない木である上に実付もよくなかったせいではないかと想う。また、敗戦前後の食糧難の時代の子どもは、食べられない果実には目もくれなかったせいかもしれない。 先年(2006-2007)、寄合と落合の間の石黒川付近でたわわに実をつけたサワフタギに出会った。→参考写真 別名「ルリミノウシコロシ」は果実が瑠璃色で堅いこの材を牛の鼻輪用の穴に通したことからつけられた名前と伝えられる。 石黒で牛の鼻輪用材にしたという話は未だ聞いたことはない。また、サワフタギの灰を染め物の媒体に使われたとのことだが、これに類した話も未だ聞かない。聞き取りを続けてみたい。 (写真2005.6.10寄合) つぼみの頃 ![]() ![]() 撮影日2011.5.16下石黒 花期のサワフタギ ![]() 花の様子 ![]() 撮影日2011.6.8下石黒 沢を覆いかくすような花期のサワフタギ ![]() 撮影日2009.5.12下石黒 果実期へ ![]() 撮影日2009.5.12下石黒 花後のサワフタギとサワフタギの葉を好む毛虫 ![]() 花期から果実期へ ![]() 写真2010.6.6下石黒 未熟なころの果実 ![]() 撮影日2011.7.1寄合 果実期のサワフタギ ![]() 撮影日2007.10.21寄合 ![]() 写真2015.9.12下石黒タキノフチ 葉の鋸歯と短毛 ![]() 冬の様子 ![]() ![]() |
解 説 ハイノキ科 全国各地の山地に見られる落葉低木。 高さ1〜3m。多く枝分かれしていて葉もたくさんつく。 葉は互生し、倒卵形から楕円形で縁には細かい先端が棘状の鋸歯があり両面ともざらつき短毛がある(左下写真)。長さ3〜6p。(下写真)葉柄は短い。 花は5〜6月に新枝に葉とともに円錐形の花穂を密につける。小花は径7〜8o。ガクは小さく緑色で5裂する。花も深く5裂し多数の雄しべは花冠よりも長い(下写真)。雌しべは1個。 初夏には少し歪んだ卵形の果実(径6〜7o)をつけ秋には美しいコバルト色となる。 名前の由来は沢に蓋をするように覆って茂ることによる。 上部枝樹皮 ![]() 芽吹きの頃 ![]() 撮影日2011.5.3下石黒 サワフタギのつぼみ ![]() 撮影日2007.5.22下石黒 サワフタギの花 ![]() 撮影日2009.5.8落合(少雪) ![]() 撮影日2011.6.8下石黒 サワフタギの実 ![]() 撮影日2007.7.12下石黒 ![]() 撮影日2006.10.18下石黒 葉の鋸歯 ![]() 撮影日2004.6.14下石黒 針状の鋸歯 ![]() 葉裏 ![]() 撮影日2009.5.12下石黒 葉裏の短毛 ![]() 短い葉柄 ![]() 葉を食餌とするシロホタルガの幼虫 ![]() 5裂するガク ![]() この程度の結実が多い ![]() 写真2015.9.12下石黒 果実と種子 ![]() 冬芽と葉痕 ![]() ![]() 撮影日2015.1.26平井 |