カワウ
暮らしとの関わり
 筆者は石黒ではカワウは見かけたことはないが、「かしわざき野鳥の会」3号に掲載された「旧高柳町門出集落の野鳥の変遷」の「門出集落鳥類目録」によれば、2012〜2013に確認されている。であれば、石黒川流域でも出会うことのできる野鳥であることになる。
 今日(2014.10.19)、動植物撮影のため原町から河口に向かって鯖石川沿を歩いたところ、幸運にもカワウに出会うことができた。3羽が川面に出た杭にとまっている姿を撮影したのが上の写真である。
 先日(2014.11.16)に鳥に詳しい方と西山、刈羽方面に観察に出かけた。刈羽の池で十羽ほどで群れているカワウに出会った。150mほど離れていたので鮮明には撮れなかったが貴重な出会いであった。→写真
 今日(2015.2.7)思いがけぬ晴天に、またまた恵まれ朝から中田から畔屋、吉井方面の山に木の冬芽を撮影に出かけた。行く途中で吉井の道路沿いの池にダイサギとアオサギが仲よく並んでいる様子を撮ることができた。帰りにはどうかと見渡すと既に4時を過ぎて斜光が林にさえぎられ水面は薄暗い感じであったが、ウの頭部らしいものが見えたので待っていると杭にとまってくれた。やや、ピントが甘いが贅沢は言うまい。この出会いに恵まれたことに心から感謝している。
 彼岸の中日の今日(2015.3.21)、朝から快晴であった。
 午前は、昆虫蛾類のページの見直し更新をしていたが、午後から鯖石川河口から川上に向かった。
 支流が流れ込む所に7羽のカワウとアオサギとカルガモが2羽ずつ群れていた。カワウとアオサギが一緒にいる所をよく見るが相性が良いようだ。
ビデオ資料-鯖石川のカワウの群れ
 思いがない春の寒波がようやく去って今日(2015.3.26)は昼前から晴れとなったが、風が冷たい。10時ころに自転車で家をでて番神に向かった。カモメとユリカモメとの出会いを期待したが、かなわなかった。海岸沿いに鯖石川河口の少し上流でつがいらしいカワウにで出会った。オスらしい個体が盛んに水底から枯れ枝をくわえて振り回すようなしぐさをしていた。営巣期を迎えたつがいのように見えたが繁殖羽ではなかったので単なる遊びなのかもしれない。
ビデオ資料-営巣期の近いカワウのつがい

写真2014.10.19 鯖石川


      鯖石川にて−下写真アオサギとともに

写真2015.3.21安政町

       鯖石川河口近くにて

写真2015.4.14安政町

               全体の姿

写真2015.2.7吉井

         鯖石川で見かけたカワウ

写真2014.10.19 鯖石川

               泳ぐ姿
写真2015.2.7吉井


解 説
ウ科
 日本では主に本州、四国、九州に繁殖地があり、留鳥として生息する。本州北部では夏鳥として青森県の下北半島が北限とされたが、現在では北海道でも繁殖が確認されいる。カワウの特徴は群れで行動することでコロニーをつくり多数が集まって密集して巣をつくる。コロニーは繁殖期以外にもねぐらとして使われる。
 体長は約80〜85p、翼長は31〜34p、体重は1.5〜2.5sほど。ウミウに比べて一回り小さい。 羽色は全身褐色が飼った黒色で、繁殖期になると頭部と腰部に白い繁殖羽が生じ目の下が赤くなる。
 餌はほとんど魚で海水域から淡水域まで幅広い水域で採食する。潜水は最大10m近くまで達することができるといわれている。夜間は採食移動はしない。
 繁殖のための巣作りは春先と秋に多いが季節を問わず繁殖できる。巣は枯れ木を利用し皿状につくり3〜4個を産み雌雄交代で抱卵する。
 1970年代には3千羽以下に減少したが現在では河川の水質がよくなり餌となる魚が増え、6万羽以上に増加しているとのこと。その結果、現在では上流域の山間部でもみられる。



     羽を乾かす様子

写真2015.3.21安政町

       繁殖羽
写真2015.3.21安政町

      成鳥と幼鳥
写真2015.3.21安政町

  夕方の鯖石川で

写真2015.3.29

      正面の頭部
写真2015.2.7吉井

       後頭部
写真2015.2.7吉井
   脚の水かき

写真2015.4.18安政町

  嘴の基部の黄色部の形

写真2015.2.7吉井