枡擦切り棒(1斗枡・1升枡用) 
 大抵の家には斗枡一升枡五合枡一合枡があった。斗枡は日常的には使われることはなかったが、供出米の俵ごしらえなどの折にはどうしても必要な枡であった。
 日常的には米や豆を量るために主に一升枡と五合枡が使われた。その折、正確を期すため枡棒を枡の縁に当てて静かに動かして摺り切り一杯とした。
 しかし、行商人などとの物々交換時には、摺り切り棒は使わず少し山盛りになるようにして量ることが常であったようだ。そんな訳からか、筆者の家には一升枡以下の摺り切り棒はなかった。

 
 
丸い