民具補説
                   昔の便器

 昔は、病気などで床に伏し便所へも行けない年寄りなどには、下図のような浅い桶形の便器を使っていました。高さは3〜4寸〔約9〜12p〕の楕円形で前方の3分の1ほどは板が張ってありました。 
 手前の方3分の2は下図のようなフタがありました。使用するときには、中にフキの葉やクズの葉の乾かしたものを敷いて使いました。



〔文・図 田辺雄司−居谷〕